FIG-0026 / 人物・神格(Figure) / 神格
ヤツカミズオミヅノ
Yatsukamizu Omizunu
確度 A学術的定説
別名:八束水臣津野命、淤美豆奴神(同一視される古事記の神名)
古事記
淤美豆奴神(同一神とみる説による。国引きの物語は記に無い)
日本書紀
登場しない
出雲国風土記の国引き神話で、出雲の国が細長く造り足りないと述べ、志羅紀・北門佐伎・北門良波・高志の四つの余った土地を三身の綱で引き寄せて縫い合わせ、島根半島を成したとされる。作業を終えて意宇の杜に杖を突き立て「おえ」と唱えたことが意宇郡の名の由来とされる。土地そのものを引いて国を造るという、記紀の国生みとは異質な創造の型を示す。
実在性の評価 神話的存在
出雲国風土記(733年成立)意宇郡の冒頭に置かれる国引き神話の主体で、出雲側が独自に伝えた国土形成譚の神格である。古事記の淤美豆奴神(オオクニヌシの祖父の世代)と同一視する説があるが、国引きの物語自体は記紀のいずれにもない。
この評価は、その存在が歴史的に実在したかについての学説の分布を示すものである。 実在しないことは、その物語が果たしてきた働きを少しも減じない。
祭祀と受容
出雲市の長浜神社が国引きの神として八束水臣津野命を祀り、綱を引く所作にちなんで勝負事の信仰を集める。出雲国風土記が国土形成の主体として大きく語る神でありながら、記紀にはこの名の事績が記されない。
原典に登場する箇所1節