NAR-0017 / 物語(Narrative) / カテゴリ:近代イデオロギー
ナショナリズム
Nationalism
確度 B有力だが異説あり
発生年代
18世紀後半
中核テキスト
(なし)
伝播経路
大西洋革命期の人民主権の主張と結びついて成立し、出版産業、国民教育、徴兵制、国勢調査といった制度を通じて大衆化した。19〜20世紀には帝国支配への対抗言説としてアジア・アフリカにも広がり、脱植民地化の枠組みとなった。
現在の信奉者規模
測定不能(帰属を測る国際的に標準化された統計がない。発生年代は近代主義的解釈(ゲルナー、アンダーソン、ホブズボーム)に依拠しており、前近代的起源を認めるエスノシンボリズムからの有力な異説がある。)
対抗物語
現代への影響
主権国家体系と国際機構の構成単位を規定し、移民、言語政策、自決要求をめぐる現代の争点に枠組みを与えている。
関連する関係レコード
派生 Derivation ナショナリズム → 民主主義 確度B
主権の所在を君主から「国民」へ移す観念が、成員の平等と人民統治という制度構想を派生させた。両者の先後関係については、民主主義理念が国民概念を生んだとする逆方向の説明も有力で、方向性は争われている。
対立 Opposition ナショナリズム → 社会主義 確度A
帰属の第一義を国民に置く物語と、階級を第一義に置き国際的連帯を掲げる物語の対立。第一次世界大戦時に社会主義政党が自国支持へ転じたことで、両者の緊張が歴史的に露呈した。
輸入翻訳 Import / Translation ナショナリズム → 日本の建国神話(記紀と万世一系) 確度B
明治国家が西欧の国民国家モデルと「ネイション」概念を受容し、記紀神話と万世一系を国家の起源譚として再編・制度化した(憲法・教育勅語・国家神道)。近世以来の言説の連続性を強調する説もあり、翻訳の度合いには幅がある。
輸入翻訳 Import / Translation ナショナリズム → ナイジェリア国民統合の物語 確度B
植民地行政が画定した境界を所与として、ヨーロッパ由来の国民国家モデルが受容され、多民族・多宗教を包摂する「一つのナイジェリア」という統合物語へ翻案された。地域主義との緊張は独立後も持続し、翻訳の完成度については評価が分かれる。